最近の子ども達の声 ~園長のつぶやき~
少し前から「トイレの花子さん」という単語が幼稚園のあちこちで聞かれるようになったことは、9月のお手紙で触れました。最近は、そこから、「花子さんが首を切って血が出る」などの言葉も聞かれるようになり、ちょっぴり心配をしています。その言葉から「トイレに行きたくない」と言っている子も出始めています。
幼児期の子ども達はまだ「現実のこと」と「非現実のこと」の区別がはっきりついていません。だから「○○ごっこ」というような遊びに夢中になれるのだと思います。時々キャラクターなどになりきって、見えない敵と戦っている子もいます。
そんな「現実」と「非現実」の未分化な時期に子どもが恐怖を抱くもの、暴力的なもの、残虐なもの等のメディアに触れることは、様々な影響があるのではないかという話もあります。人は死んでも生き返るという意識・暴力に対する容認傾向・言葉遣いの悪化 なども見られるとの報告もあります。
最近流行っているアニメの映画版は、PG12指定となったそうです。PG12とは、映倫=映画倫理機構が定めた、映画鑑賞における年齢による鑑賞制限で、『小学生以下の子どもが視聴する際、保護者の助言・指導が必要。鑑賞する際にはなるべく保護者同伴をオススメする作品。小学生以下のお子様にとっては不適切な表現が一部含まれています。が、あくまで「助言・指導が必要」であるため、子供が見てはいけない、というわけではありません。』だそうです。
子どもが「好き・喜んで見ている=与えて良い」ということではなく、子どもの成長にとってそれが今必要なのか、子どもの周りにいる私たち大人がきちんと見定め、環境を整えていきたいなと改めて思っています。
このことを含め、「子どもとメディア」について、毎年行っている横浜市幼稚園協会港北支部の保護者向け講演会で、講師の方にお話いただく予定でした。しかし、コロナウイルス感染症拡大防止のため、スタッフが講師に伺ったお話を書面にして後日保護者の方にお渡しする準備を進めています。配布されましたら、是非ご一読ください。